土地の処分、売却の前に知っておきたい基礎知識
土地売却の為の準備
売却する土地の情報収集を行いましょう。まずは事前にある程度の相場観の把握や土地そのもの情報を整理する事が大切です。売却価格に関わる条件を把握する事で、その後の交渉もスムーズになっていくかとも思います。
売却にあたって必要になる書類
また売却の際には必要な書類もありますので、その準備も事前に進めておくと良いでしょう。普段目にしないような書類が多くなるため、予め把握しておく事をおすすめします。
- ・身分証明書
- ・住民票(3ヵ月以内に発行したもの)
- ・実印、印鑑証明書(3ヵ月以内に発行したもの)
登記済権利書
(平成17年以降に取得した物件の場合は登記識別情報が発行されている)
登記名義人に法務局から公布され、物件所有者である証明書と言える書類となり、売買の際に必要となります。
固定資産税納税通知書および固定資産税評価証明書
固定資産税の納税額を確認する為の書類となり、最新の書類の用意が必要です。
地積測量図
土地の分筆や売却に必要となる資料となり、土地同士の境界を明確にし、後々のトラブルを防ぐものとなります。買主の承認があれば境界が明確に定められている確定測量図でも使用が可能となります。
隣接した土地の所有者がそれぞれ境界を確認し所有している境界確認書、境界承認書がある場合は、確定測量図として成立します。
不動産売却にかかる費用
仲介手数料
仲介(媒介)を依頼して不動産を売却する際は、仲介業者へ仲介手数料を支払います。仲介手数料は原則として国土交通省により上限が定められており、上限を超える事はありませんが仲介業者によっては手数料が低くなる場合もあります。定められている上限は下記のようになります。
売却価格4,000万円の場合、
4,000万円×3%+6万円+消費税10%=128万6千円となります。
抵当権抹消費用
不動産に住宅ローンが残っている場合、金融機関の抵当権が設定されている場合が多く、不動産を売却する際には抵当権を抹消する必要があります。その抹消の為に費用が抵当権抹消費用となります。抹消登記の際の登録免許税は土地・建物各1件につき1,000円となります。土地だけを1件売却する場合の税額は1,000円となります。
通常、登記を依頼する司法書士への報酬ですが、一般的には2万、3万円程度の費用がかかります。
測量費用
前述の境界線が曖昧な場合、土地家屋調査士に地積測量図と境界確認書の作成を依頼する必要があります。測量や書類作成には時間と費用が必要になります。一般的な費用としては数十万円となります。
印紙税
土地の売買契約書には印紙税がかかります。印紙代は売買価格により定められており、以下の様に決まっています。また現在軽減税額が定められており、2022年3月31日迄の契約に適用予定で軽減されております。
売却したい土地の相場価格を理解する
まず手軽に相場を把握する為には、近くの場所や地域で、同じような面積や形の土地がどのくらいの価格で販売されているか見てみると良いでしょう。
また国土交通省が行っている都道府県地価調査でもおおよその相場を見当付ける事が出来ます。 https://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0
これらはあくまで相場となりますので、実際は土地それぞれの詳細な条件により大きく異なってくるケースが多くなります。
条件によってどんな売却方法が自分にあっているか?どちらのメリットが必要かにより検討するのが良いと思います。
複数社査定を行う事で適正な金額を把握する
買取会社も様々あり、なかにはあまり良くない業者も存在します。そういった意味でも適正な価格を把握する為複数社に相談してみる方が良いでしょう。
売却ルートの種類
不動産仲介を通した売却
不動産仲介を通しての売却は、不動産売却をする際の一般的な手段となります。仲介業者と媒介契約を結び、仲介業者の営業活動により購入希望者を募り販売する。
営業活動の期間が入る為、必然的に売却に至るまでの期間が長くなりますが、相場に近い価格で販売できるケースも多く、時間に余裕がある場合は良い方法と言えます。
不動産会社や建築会社への直接売却
不動産会社や建築会社へ直接売却する場合は、仲介する業者が入りませんので、手数料がかからず、査定額に納得がいけばすぐに現金化できるメリットがあります。また、売りづらい土地等の売却、宣伝活動を行わないので周囲に販売する事を知られたくない場合にも有効な手段と言えます。
不動産一括査定サービスを利用する
買取りを希望する業者に一括で査定を行うサービスとなりますので、一社一社相談する事を考えると手間はありません。また、査定した業者の中で一番高額な業者を選べるメリットもあると言えますが、別ルートで相談し、相場を理解した上で判断する事をおすすめします。
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